立地選定におけるBCPの視点
2014.03.05
同社が企業立地にあたってポイントとしてあげた項目は以下の8点です。
(1)津波時の土地の高さ
(2)電力の安定供給
(3)水の安定供給
(4)商品輸送など物流の観点に基づく交通網の利便性
(5)国内外からの人の移動・アクセスの利便性
(6)地元に当該産業を育成する土壌があるか
(7)優秀な人材確保
(8)まとまった土地の一括取得
印象的だったのは、津波対策と電力の安定供給が最初にあげられた点です。
地震については、過去50年間の記録を確認したということでした。
同社は、東日本大震災に加え、直後の静岡東部地震で被災した経験を教訓に、工場や物流拠点の分散化を本格化させており、事業継続、安定操業へ向けた並々ならぬ意思が伝わってきました。
東日本大震災を経てBCP(事業継続計画)を策定する企業は大きく増加したものの、時間を経て、課題や限界を感じている企業も多いようです。
※NTTデータ経営研究所
「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査」(追跡調査)
2月は各地で観測史上記録を更新する大雪に見舞われ、部品調達に影響が出た自動車メーカーでは工場の操業を一時停止したほか、物流網寸断のため大手コンビニ各社がヘリで商品を搬入するなど、災害時の企業対応が改めて注目されました。
日本は、地震だけではなく風水雪害など自然災害からは逃れられない国でもあります。
企業立地にあたって、BCPからの視点がもっと注目されてもよいのではないでしょうか。
シリーズ3回目となる、「“首都パニック”を回避せよ」が3/2に放送されました。
TDBカレッジでは関連するセミナー「震災ビッグデータと地域経済(仮)」を近日開催する予定ですので、詳細が決まりましたら当サイトで告知いたします。