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  • 階層別教育研修を考える(中堅社員研修編)

2014.04.08

 「シリーズ:階層別教育研修を考える」、第三回は「中堅社員研修(OJT)」について考えたいと思います。

 まずは、中堅社員の定義をします。中堅社員とは「仕事のサイクルを理解し、自分の担当する仕事についてある程度、自律的な判断が出来る社員」と定義をします。
 一般的には、入社3年~4年目以降、管理職手前までの、ある程度広い年齢層の社員が該当します。
 会社によっては、この層の社員を更に「若手社員(主に26歳~29歳)」「中堅社員(主に30代)」と分ける場合もありますが、ここではまとめて「中堅社員」とします。

 中堅社員は、仕事の進め方や必要な知識・スキルを自分で判断をすることが出来ます。
 また、自分に対する職場(上長)からの期待や、求められる成果についても、自分なりの理解をしています。
 日々の仕事の中で経験を蓄積し、自律的に成長をしていきます。そのため、中堅社員は、教育研修は必要ないのではないか、と見られがちです。

 しかしながら、中堅社員にも2つの点から、研修が必要と考えます。
 一つ目は、中堅社員に求める役割に「後輩の指導育成」という点、
 もう一つは「組織への定着=リテンション」という点からです。
 今回はそのうち「後輩の指導育成」について考えたいと思います。
(図)OJTトレーナーの役割
 中堅社員、特に30歳前後の社員は、将来の管理職候補として期待をされます。
 そして多くの場合、仕事で成果を出すこと以外に「後輩の指導育成=OJT」が期待役割として与えられます。
 管理職になれば、部下を育てなければなりません。その前に「OJTの経験」を積むことで、管理職へと成長をする準備をします。

 OJTは、大抵の企業で行われていますが、指導担当者となる中堅社員に対して「OJTのやり方」をきちんと教育している企業は半分以下というデータがあります。
 50%以上の企業においては、上長から「今度、新人が入ってくるからお前が指導担当者をやれ」と指示をされ、忙しい中で自己流でOJTを行っている、というのが現実のようです。

 自己流のOJTであるため、無計画で、単なる日々の業務指示を行っているだけであったり、
「分からないことがあったら聞いて来い」と言って、ただ放置(場面対応)をしているだけ、という状況も多く見受けられます。
 「人を大事にしている」という企業は、現場での新人・後輩育成もきちんと行わなければなりません。

 OJTは一般的に「意図的(指導者の意志が入っている)」「計画的(場当たりではなく、ゴールイメージが明確)」
 「継続的(一貫したメッセージを繰り返す)」な業務指導と位置付けられます。

 このOJTを担当する中堅社員には5つの要素が求められます。
【1】役割意識:そもそも後輩指導担当者とは何をする仕事なのか?
【2】業務アサイン:何の仕事をどの順番で後輩に任せるか?
【3】育成計画:期間内(通常、1年間)のゴールイメージ、仕事を通じて得て欲しい経験、気づきの計画化
【4】関わり方:教え方、聴き方、褒め方、叱り方、諭し方
【5】職場の動かし方:上司との刷り合わせと役割分担、同僚への根回し

 この5つの要素は、中堅社員がこれまで得てきた経験では、カバーしきれないものです。
新しい経験の前に、しっかりと事前修得をしなければなりません。
そこで、私共では、この5つの要素を網羅した、OJT指導担当者育成プログラムを用意しています。
この5大要素を修得し、実際に後輩を指導する経験を通じて、良質な管理職候補を輩出していくことが、企業の競争力を高めることに繋がると考えます。

ご関心のある方は、是非お問い合わせください。

次回は、中堅社員研修の第二弾として「組織への定着=リテンション」について考えたいと思います。

株式会社グローネス・コンサルティング
代表取締役 為広雅夫

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