TDB調査報告書の読み方セミナー
2018.12.07
本コラムではセミナーの内容の一部を取り上げます。
TDB調査報告書の読み方セミナー
多くのお客さまではTDB調査報告書を与信判断に活用されていますが、市場調査、同業他社調査、営業資料として活用されているお客さまもいらっしゃいます。当日は、約3割の営業部門の方にご参加いただきました。そこで、本セミナーでは、健全な取引先を増やすために“新規取引の候補企業の調査報告書”をどうやって読むのか、また、どのような点に注目すればよいのか、についても説明しました。
TDB調査報告書を読むうえで各項目の理解に加えて、「その企業のライフサイクル」を理解することが重要です。「信用程度が上り調子なのか?」「下げ基調の企業なのか?」ライフサイクルによって同じ評点や数値でも意味合いが異なります。系列・沿革の項でこれまでの会社の流れを確認するとともに、評点・従業員数・業績なども合わせて確認することで会社がどのステージにいるのか把握することができます。これらの項目は、以前にも調査が入っていれば、最新調査時だけでなく過去の数値も確認することが可能です。数値の変化からどのような傾向にあるか把握することが重要です。
また、現況と見通しの項では、収集した情報から今後の企業の見通しをレポートしています。経験豊かな調査員独自の“目利き”力が発揮される項目です。数字だけではわからない、現地に足を運んでいるからこそ得られる情報を基にした企業の今と今後を把握することができます。
・担当講師
松山支店 調査課 林田 行央
TDB交流型セミナー~他社はどうやっている?与信管理の効率化~
開始以来、多くの方にご参加いただいておりますが、4年振りに「報告書の読み方・与信管理」のテーマで開催しました。今回は、従来の与信管理についてのグループワークに加えて、最近話題を集めているRPA・AIを活用した与信審査についても意見交換の時間を設けました。実際にAIを活用している・検討している企業様の取り組みを共有していただきました。
以下のような感想をいただいています。
・他社のノウハウや基準を聞けて良かった
・決算書の取得状況や営業との関係など、審査といっても企業間で差があり大変参考になった
交流会の後半は、帝国データバンクのAI(人工知能)のPoC協力事例についてご紹介しました。147万件に上る日本最大級の企業情報データベースを活用して、広島銀行様、ルートエフ・データム社様等と小規模事業者向けのAI融資審査モデルの構築に協力しています。このほか山口銀行様、日立製作所社様と共同で人工知能を活用したビジネスマッチングサービス高度化の実証実験にも取り組んでいます。
また、2018年に公開した「地域未来牽引企業」の強みや取引状況をデータビジュアライゼーションし、閲覧できるWebサイト「 LEDIX地域未来牽引企業」のデモンストレーションを行いました。これまで、数字でしか把握できなかった取引状況を可視化したことで、直感的な把握が可能になります。
今後も皆様の業務のお役に立てるようなセミナーを開催して参ります。
・担当講師
営業企画部 東日本営業企画課 課長 北野 信高