与信管理の用語集【さ】
2019.01.01
債権者(権利のある人)が債務者(義務のある人)に対して、一定の行為(例として金銭の支払いなど)を請求する権利のことを言います。
また、回収ができなくなった債権のことを不良債権と言います。
債権回収会社 さいけんかいしゅうがいしゃ
債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)に基づいて、法務大臣から許可を受けて設立された株式会社です。 サービサーとも言います。
弁護士のみに認められていた債権回収業を民間業者に解禁したのがサービサー法です。
サービサーの母体には、政府、銀行、貸金業者、不動産業者、投資ファンドなどがあります。
債権譲渡登記 さいけんじょうととうき
債務者が有する債権を担保として債権者に譲渡されたことを登記すること、また登記したものを言います。
登記し、公示することで第三者への対抗要件として備えることができます。
関連コラム 債権譲渡登記の正しい見方 ~「危ない」とは限らない~
債権保全 さいけんほぜん
債権に見合う現金を、確実に回収するための措置のことです。具体的には、担保設定や保証契約締結などが挙げられます。
債務 さいむ
債務者が、債権者に対して負っている義務のことを言います。
例としては、購入した物・サービスに対する支払義務、銀行からの借入金の返済義務などです。
また、返済ができないなど義務を果たせない(果たさない)ことを、債務不履行(さいむふりこう)と言います。
財務CF ざいむきゃっしゅふろー
会社の財務活動、主として資金調達活動から生じたキャッシュのことで、営業活動と投資活動でキャッシュが不足する場合にはどのように穴埋めしたか、キャッシュに余りがあればどのように使ったかを示します。
よって財務CFをみれば、資金調達または返済をどのようなバランスで行っているかを把握することができます。
財務制限条項 ざいむせいげんじょうこう
コベナンツとも呼ばれる金融機関が企業に融資・貸付けを行う際に付与される条件のひとつで、その契約において、債務者の財政状況が定めた基準条件を下まわった場合、債務者は期限の利益を喪失し、金融機関に対して即座に貸付金の返済をしなければならないという条項です。
債務超過 さいむちょうか
債務者の負担する債務の総額が、資産の総額を上回る状態を言います。
債務不履行リスク さいむふりこうりすく
債務者が財務状態の悪化などによりデフォルト(=債務不履行)となるリスクのことです。「デフォルトリスク」「クレジットリスク」「貸し倒れリスク」ともいわれます。
債務免除 さいむめんじょ
債権者が無償で債権を消滅(債権放棄)することです。債務者にとっては債務を免除されることになります。
債務免除益 さいむめんじょえき
債権者がその債権を放棄すると意思表示することで、債務者の債務免除が実現します。
債務免除が実現した場合、債務を返さなくて良くなった分、収益を得たことになります。それが債務免除益です。
債務免除益は損益計算書上、特別利益として表示されます。
詐害行為取消請求権 さがいこういとりけしせいきゅうけん
債務者による詐害行為(故意に自己の財産を減少させたり、一部の債権者に対して抜け駆け的に弁済したりする行為)を取り消し、債務者の責任財産を保全できる債権者の権利です。
例えば債務者が、破産申し立て前に自身と関係の深い企業や個人(親族等)からの借入金を優先的に返済していた場合、その行為の取消を請求できる可能性があります。
先取特権 さきどりとっけん
物的担保のひとつで登記することができるもので、債権者が、法律の規定に基づき、債務者の財産について他の債権者に先立って優先的に弁済を受ける権利のことを言います。
サービサー さーびさー
債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)に基づいて、法務大臣から許可を受けて設立された株式会社です。 債権回収会社とも言います。
弁護士のみに認められていた債権回収業を民間業者に解禁したのがサービサー法です。
サービサーの母体には、政府、銀行、貸金業者、不動産業者、投資ファンドなどがあります。
サプライチェーン さぷらいちぇーん
生産・製造の場面において、企業の役割にかかわらず、原材料の生産、調達、製造、管理、配送、販売、消費といった全体を通した一連の流れ、全プロセスのことです。
サンクションリスト さんくしょんりすと
サンクションとは制裁を意味し、各国の規制・監督省庁が制定している制裁対象者のリストのことで、例として米国財務省外国資産管理室(OFAC)のSDNリストや日本の財務省の経済制裁措置及び対象者リストなどがあります。
サンクションリストに記載の企業・人物との取引は制限されている可能性がありますので、もし取引先をチェックしているなかでリストに該当があった場合は、制裁・制限内容を確認し、対策を検討しましょう。
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