与信管理の用語集【け】
2019.01.01
現在の売上と損益分岐点の差がどのくらいかを示す、企業の赤字への耐性がどの程度あるかを示す指標です。
経営安全余裕率=(売上高-損益分岐点売上高)÷売上高 でもとめられます。
経営改善計画 けいえいかいぜんけいかく
正確には経営改善計画書と言います。
経営状態の悪化で資金繰りが厳しくなり、融資を受けていた金融機関等への返済を見直す際に、金融機関から提出を求められたり、自主的に作成する書類です。
経営セーフティ共済 けいえいせーふてぃきょうさい
通称トウサンボウと言われる中小企業倒産防止共済制度のことです。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営している、連鎖倒産による経営難を回避するための制度です。
無担保、無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れでき、また掛金は損金か必要経費に算入できる税制優遇も受けられます。
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経常利益 けいじょうりえき
営業利益に本業以外の「営業外損益」を加減算した額です。「営業外損益」とは、例えば株の売買損益や利息収支があてはまります。経常利益が大きいほど、本業以外の事業も含めた経常的な収支が良いといえます。
経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用でもとめられます。
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決算書 けっさんしょ
企業の決算に必要な経営状態を示す財務諸表で、大きく貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書の4つで構成されています。
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つを財務三表といいます。
限界利益 げんかいりえき
売上から変動費を差し引いた際に残る利益です。固定費を外した場合に、売上高に応じてどれだけ収益性があるかが分かります。
限界利益 = 売上高 - 変動費でもとめられます。
減価償却 げんかしょうきゃく
固定資産の購入費用を一定期間に配分して、費用計上する会計処理です。減価償却の計算方法には、固定資産の耐用期間中、毎期均等額の減価償却費を計上する方法である「定額法」と、固定資産の耐用期間中、毎期期首未償却残高に一定率を乗じた減価償却費を計上する方法である「定率法」があります。
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減資 げんし
会社の資本金を減額させることです。減資は、会社の財産を株主に払い戻す有償減資と、払い戻しをしない無償減資の2つに分けられます。
減資をする目的やねらいは、以下のことが考えられます。
・累損の減少や一掃といった財務内容の改善
・資本金を5億円未満にすることによる会計監査人による監査の免除(会社法による規定)
・資本金を1億円以下にすることによる税務上のメリット
・株主の整理・入れ替え(持分の減少、引退や相続に伴う資本の払い戻しなど)
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建設仮勘定 けんせつかりかんじょう
建物と付属する設備や土地といった、営業用に使用する建設中の建物等のために支出した費用を計上するための一時的な勘定科目で有形固定資産に区分されます。前払いしている土地の手付金や、建物に充当する材料費など、建物が完成前のときに必要となった費用に限定して使用されます。
減損 げんそん
土地や機械等の固定資産の収益性が低下し、投資した金額の回収が見込めなくなった時、その時点で回収可能であると判断した金額まで固定資産の価値を減少させることを言います。
減損会計 げんそんかいけい
減損を貸借対照表と損益計算書に反映させる会計処理のことを言います。
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減損処理 げんそんしょり
減損会計の処理をすることを言います。
減損損失 げんそんそんしつ
企業会計における勘定科目の区分のひとつで、減損会計で発生した損失のことを言います。
現預金月商比率 げんよきんげっしょうひりつ
会社がある時点(決算月のケースが多い)において、月商の何か月分の現預金を持っているかを示す指標になり、手元流動性比率とも呼ばれます。現預金月商比率 = (現金+預金+短期保有の有価証券)÷月商売上高(年商÷12ヵ月)でもとめられ、この比率が高いほど安定性が高いと言えます。
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