ガソリンスタンド業界の景況感に関する動向調査|TDB特別企画レポート
2023.09.19
ガソリンスタンドの景気DI、3カ月連続の悪化
~急激なガソリン価格の高騰が要因、全産業の景気DIを下回る~
そこで帝国データバンクでは、ガソリンスタンド業界を取り巻く環境や景気DI の動きを調査した。
コロナ禍で需要減、地政学的リスクや円安でガソリン価格は高騰、ガソリンスタンドの景況感回復遅れる
2021年以降は世界的な経済活動の再開による石油需要の高まりや主要産油国による減産調整、アメリカの金利上昇による円安傾向などを背景にガソリン価格は上昇を続けている。ガソリン価格の高騰を受け、政府は「燃料油価格激変緩和対策事業」を発動し、2022年1月から補助金の支給を開始したことで、ガソリン価格は一時的な落ち着きを見せたが、原油価格上昇や円安の影響が大きく、2023年9月に過去最高値を更新するに至っている。
ガソリンスタンドの景気DIを見ると、2020年4月の急落から30台に戻ったものの、40台まで回復した全産業の景気DIとの格差は開いたままの状況が続いている。
[注意1]景気DIは、TDBが算出する全国企業の景気判断を総合した指標。50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。
(参考)ガソリンスタンドはピーク時から半減、「SS過疎地」問題が深刻化
資源エネルギー庁によると、国内のSS数は、2023年3月末時点で2万7,963カ所となり28年連続で減少、その数は1995年3月末の6万421カ所をピークに半減している。加えて、SSが3カ所以下の市町村は、全国1,718市町村(東京特別区を除く)のうち348市町村と約2割を占めており、「SS過疎地」問題が深刻化している。
※本調査は景気動向オンライン(https://www.tdb-di.com)およびTDB REPORT ONLINE(https://www.tdb-publish.com)に掲載
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