日本企業の「イスラエル進出」動向調査|TDB特別企画レポート
2023.10.11
日本企業のイスラエル進出92社
テルアビブ地区に39社 「ガザ」周辺の進出はゼロ
日本企業への影響は限定的も、イスラエル進出の動きは一時的に減退する可能性
中長期的には、武力衝突のエスカレートが続けば、イスラエルへの投資意欲減退や、現地拠点の一時的な撤退といった動きが表面化する可能性がある。近年の日本企業によるイスラエル進出は、同国スタートアップ企業の買収・出資によるものが多い。今回の武力衝突では、既に30万人の予備役招集が発生しており、買収先企業や駐在所のイスラエル人社員が軍に召集されるなど、従業員雇用の面で当初の経営計画から想定外となる事態の発生も想定される。
[注1] 対象は、帝国データバンクが保有する企業データベースに加え、各社の開示情報等を基に、工場や事業所・駐在員事務所、サービス・保守拠点などの
設備・施設、直接出資などでイスラエル国(「イスラエル」)に関連会社などを有する企業
[注2] パレスチナ自治区(ヨルダン川西岸地区およびガザ地区)は調査の対象外としている
日本企業のイスラエル進出は92社 テルアビブ地区に集中 ガザ周辺の進出は確認できず
イスラエルへの進出形態では、判明する企業70社のうち、現地での販売拠点や研究施設を含めた「サービス・開発拠点」が49社・7割を占め、特にR&D施設の進出が目立った。一方、生産拠点となる「製造・流通拠点」は12社と少数にとどまった。同じ中近東エリアで、日本企業の進出が多いトルコ共和国と比較すると、現地生産拠点や中近東向けの輸出入などビジネス統括拠点としての進出が多いトルコに対し、イスラエルへ進出している企業では研究・開発拠点として展開するケースが多くみられた。また、先端技術などを多く有するイスラエル国内のスタートアップ企業やハイテク企業と提携するための拠点として進出する企業も多くみられた。
イスラエル進出、製造業が41社・4割超を占め最多 スタートアップとの協業目的が多数
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