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2013.10.01

[企業審査人シリーズ 登場人物]

建材商社・株式会社ウッドワークの審査課が舞台。
 ウッドワークは住宅の床材・天井材やドア、階段・手すりなどの内装材を主に扱う建材会社で、自社ブランド品を主に扱うが、製造の大半は外注を利用している。
 デザイン性と防音性能を兼ね備えたフローリング床材「サイレンス」シリーズのヒットと、折からのマンション建設需要の拡大によって販路を全国に広げ、年商は200億円と業界中堅に成長。
 管理部審査課。管理部は総務課・経理課と審査課で構成される。
 審査課は審査課初の女性課長・中谷を筆頭に、中堅の秋庭、新人の青山、定年を迎えシニア社員として残った水田、事務担当の派遣社員・千葉の5人所帯。
 全国に300人の営業員がいるため、与信申請書が多いときは1日40~50件、少ないときでも20件はある。

 ※このコラムは与信管理実務をわかりやすく伝えるものです。フィクションですので、実在の人物や団体、企業などとは関係ありません。

青山 直(アオヤマ スナオ)(25)

 4月に審査課に異動してきた期待の若手審査人。
 新卒入社後3年間は営業部で営業を経験。会社の業容拡大とベテラン水田のシニア定年を見越して、審査課の補強要員として異動したが、本人にとっては青天の霹靂であった。
 審査課では見習い中だが、近々審査人としてデビューをすることになっている。
 下町育ちで、週末は小学校時代に在籍した少年野球チームの練習を手伝っている。鋭さには欠けるが、名前のとおり素直で人がよい。独身。

中谷 麻美(ナカタニ アサミ)(42)

 女性審査課長にしてベテラン審査人。
 10年の審査経験を経て昨年課長に昇進。会社の規模拡大もあり、長年審査課長は管理部長が兼務してきたが、初の専任課長に抜擢された。
 守りだけでなく攻めも支える審査部門にすることを目指している、審査の仕事をこよなく愛する仕事人。頭の回転が速く、仕事では自分にも人にも厳しいが、どこか不器用さがあって憎めない。

秋庭 量(アキバ ハカル)(31)

 3年前に経理課から異動してきた中堅審査人。
 パソコン、タブレットなどデジタル機器に詳しく、審査の業務フローのデジタル化に貢献している。経理課時代の学習が生きて財務分析に強く、定量分析は審査課でもトップクラス。
 ただ物事の判断もデジタルで、人への興味が薄いタイプ。そのため、営業部門と衝突することもしばしば、人情派の水田と口論になることも。

水田 正治(ミズタ マサハル)(62)

 審査課のシニア社員にしてベテラン審査人。
 中途入社の後、営業、経理、審査と渡り歩いて経験も豊富、知識・経験の量は申し分なく、困ったときの頼れる存在。
 審査歴は15年を超え、課長の中谷は新人時代から審査人として娘のように育ててきたとの自負がある。息子と同じ歳の新人・青山が最後の弟子だと思い、期待している。

千葉 麻衣(チバ マイ)(28)

 事務担当の派遣社員にして審査人アシスタント。
 1年半前に入社、派手さはないが、てきぱきと仕事をこなす。審査実務はしないが、情報の収集や管理においてきわめて有能なアシスタントとなっており、何かと紙の資料が多い審査課がいつもきれいに片付いているのは彼女の功績。
 仕事は早く、おっとりした雰囲気がある。課長の中谷とは相性がよく、2人でカラオケに行くこともある仲。

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