新一万円札の顔 渋沢栄一が関わった企業たちの現在
2019.06.20
2024年に20年ぶりにお札が新しくなることが発表され、新たな一万円札の顔に渋沢栄一が選ばれた。渋沢栄一が設立や経営に関与した企業は500社以上に上ると言われ、まさに「日本の資本主義の父」と言える。
そのなかには、国内トップのガス供給会社「東京ガス」や文化元年の創業以来200年以上の業歴を有する「清水建設」、紡績業界の名門「東洋紡」など、日本を代表する上場企業が多くある。
「公益財団法人 渋沢栄一記念財団」の「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」で確認できた、渋沢栄一が設立に関わったと言われる主な上場企業22社を、公開情報と帝国データバンクの企業概要データベース「COSMOS2」に収録されている情報から読み解く。
上場企業22社の内訳は
前年と比べた増減を見ると「増収」が18社、「減収」が4社。8割以上の企業が増収となっている。
従業員(単独)別にみると、「1000人以上」が13社、「100人以上1000人未満」が7社、「10人以上100人未満」が2社となった。最も従業員が多い企業は川崎重工業(株)の1万6423人。
「渋沢」を冠する澁澤倉庫
1897年、「物流が、産業・経済発展のための大きな鍵となる」という渋沢栄一の想いから、東京深川で澁澤倉庫部として創業した当社は2017年に創業120周年を迎えた。東証1部上場の総合物流サービス業者であり、倉庫業者としては三菱倉庫、三井倉庫とともに明治時代から続く企業である。上場企業としての実績と知名度・ブランド力を背景としつつ、営業面に直結する設備投資を積極的かつ継続的に行っており、2019年3月期の連結業績では、総収入高は前期比2.1%増の約646億400万円となった。財務体力に関しても申し分ない水準が維持されている。さらに、こうした状況に甘んじることなく、財務体質の改善、事業インフラの整備、人材育成の強化、コンプライアンスの徹底、コーポレート・ガバナンスの充実などに余念がなく、今後も引き続きトップクラスの総合物流業者としての地位を維持し続けることが予想される。
渋沢栄一の理念
大企業の不祥事が多発している現在、渋沢栄一の理念を思い出すためにも新一万円札に選ばれた意味は非常に大きいと言える。
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https://news.yahoo.co.jp/media/teikokudb