【レポート】ウイングアークフォーラム2019
2020.01.28
2019年11月22日(金)に開催されたウイングアークフォーラムにて、弊社常務取締役 後藤健夫が登壇しました。当日の内容を一部紹介します。
データを生かす「次代」の本格到来
TDB的データ活用の新しいアプローチ
企業概要データCOSMOS2では147万社、信用調査報告書 CCRでは180万社のデータが存在するなか、ひとつひとつの取引事実やその取引額を計算するのは非現実的であり、データをまとめるのも大変であることは、想像に難くないでしょう。
この企業エコシステムを活用すると、様々な分析ができます。例えばZOZOです。ZOZO自身は売上が増加している一方、エコシステムに属する企業の業績全体は低迷しています。これは、ZOZOがエコシステム内企業から搾取しているわけではなく、そもそもアパレル業界自体が下火の中、ZOZOはイノベーションを起こすことでひとり気を吐いていることを示しています。業界が厳しくても、イノベーションや戦略があれば、生き残っていけることを示した事例と言えるでしょう(日経ビジネス2018年10月1日号)。
事例:物流改善のニーズ・余地がある企業を効果的に探す方法を開発
また、単に「物流ニーズがありそう」だけではなく「現時点での物流状況の予想」が分析によって訪問前からわかっています。従来の営業では、各顧客と関係性を構築した後に、相手の物流をひとつひとつ確認していたことと比較すると、営業ターゲット先の選定だけでなく、ソリューション提案までの効率化にもつながっています。
データとテクノロジーが人の意思決定を支援する
たとえば、社内における営業部門と製造部門は、えてして衝突しやすいものです。しかし、これは自分達の業務範囲内しか見えておらず、また各部門の目標を達成するための時間軸も異なるためです。しかし、Motion Boardをはじめとする、クラウドBIツールがあり、そこに営業や製造も含めたすべての社内データが誰でもわかるように可視化されていたらどうでしょうか。
すると、企業全体の状況がわかるようになり、全体最適のためには何をすべきかが、全従業員がわかるようになります。このため、「ここの部分では営業部門が負担すべき」「ここは製造部門が負担すべき」などがわかり、部門間衝突が減少していきます。
言い換えますと、データとテクノロジーを人間が適切に活用するための要素としては、
・共通言語と共通基盤を作るという目標
・テータとテクノロジーを搭載したプラットフォームを使った共通言語の運用
が必要です。
共通言語化のためには、ある一時期のデータを切り取った静的なデータ(日次、月次、年次のような定点で集計されたデータ)では足りません。日々の活動を捉えた動的なデータを取得するか、静的なデータを繋げていき、グラフや動画などといった可視化を行うことが必要です。すると、過去の現実を写し取ったもうひとつの世界(パラレルワールド)がデジタル上で再現されます。これを誰もが見られ、体験でき、活用する。これが、データと人が作る“次代”なのです。
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