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  • 【1分アンケートレポート】第2回与信管理業務の在宅勤務導入に関する意識調査

2020.07.06

2020年4月に新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全国を対象として緊急事態宣言が発出され、ビジネスパーソンの労働環境は急激な変化を強いられました。外出自粛をうけ、多くの企業が出社制限をし、試行錯誤で在宅勤務を実施した企業も多いのではないでしょうか。
当社では2020年2月に「与信管理業務の在宅勤務導入に関する意識調査」を実施しましたが、緊急事態宣言後に企業の取り組みがどのように変化しているのかを確認するために、5月に同様のアンケートを実施しました。

タイトル:与信管理業務の在宅勤務導入に関する意識調査(第2回)
実施期間:2020年5月19日~6月18日
回答数:323件
実施方法:Webアンケート形式

本レポートでは2月と5月のアンケート結果を比較しながら、3カ月で在宅勤務における与信管理への取り組みがどのように変化したのかをみていきます。
集計結果を以下に掲載します。(画像をクリックすると拡大します)

貴社では与信管理業務に在宅勤務を導入していますか

「導入している」が10.2%から39.6%へと4倍近く上昇しました。2月時点で「導入を検討してはいないが、興味がある」と回答した企業が、緊急事態宣言を受けて在宅勤務導入に踏み切ったと考えられます。
アンケートでは与信管理業務に限定して質問していますが、「導入検討をしておらず、興味もない」との回答が27.7%から19.8%へ減少しており、全体では約8ポイント、導入・興味ありへシフトした結果といえます。

どれくらいの頻度で在宅勤務を実施していますか

在宅勤務を「毎日」実施しているという回答は全体の1/4以上の28.1%でした。「週に3~4日」と合わせると68.7%が1週間の半分以上を在宅で与信管理をしているようです。

在宅勤務で与信管理業務を行うことは生産性向上において有効だと思いますか

前回同様「どちらともいえない」が最も多く、41.5%という結果でした。「どちらかというと有効だと思う」の回答が約5ポイント減少し、「有効ではないと思う」と「全く有効ではないと思う」を合わせた回答が約5ポイント上昇しており、実際に在宅で与信管理業務を行い、課題を目の当たりにした結果を反映しているのではないでしょうか。

在宅勤務で与信管理を行う場合、どのような業務範囲で導入できると思いますか

可能な業務範囲については、3カ月間の差を見てみると、「取引可否判断」が約7ポイント、「申請・承認のワークフロー」が約4ポイント上昇しました。「取引可否判断」については、緊急事態宣言後は、新規取引があまり発生しなかったことも要因として考えられます。
在宅勤務という環境下では、情報のデジタル化や共有化が必須となります。「申請・承認のワークフロー」が上昇した結果は、既にワークフローを導入している企業は、その効果を実感し、導入していない企業は必要性を感じたことの表れと考えられます。
在宅勤務で与信管理業務は困難と考える理由として、
ペーパーレス化への取り組みやコミュニケーションの課題に加えて、「現地確認」や「顧客面談」が在宅では困難であるとの回答がありました。

現状、貴社では与信管理のための企業情報を会社の外で閲覧することができる環境がありますか

在宅用で購入者が急増し、ノートパソコンが品薄状態となったことを裏付けるように、「ノートパソコン/タブレットなどの社内インフラにアクセスできる端末」が4倍近く上昇しています。
「会社の外で企業情報を閲覧できる環境はない」との回答が43.9%から約10ポイント減少の33.7%となり、環境整備は全体としては進んでいるようです。

与信管理業務に在宅勤務を導入することの障壁になっていることを会社方針以外で教えてください

2月調査では、「勤務管理の仕組み構築」が49.5%と最も多い回答でしたが、今回は半分以下の22.6%まで減少し、障壁が下がったという結果ではないでしょうか。同様に「企業情報を会社の外で閲覧する環境の準備」「端末・サーバーや外部サービスを用意するためのコスト負担」「クラウドに対するセキュリティ面の懸念」などの項目も2月に比べて減少しました。
5月調査で上昇した項目は「チーム内のコミュニケーションがとれない」が0.6ポイント、「ペーパーレス化の推進ができていない」が4.2ポイントでした。過去のファイリングされた書類の参照や押印作業などの課題に直面した結果と考えられます。

この数カ月、在宅勤務・テレワークの導入が急激に進みました。コロナにより、働き方改革が促進されたことは事実かもしれませんが、外部環境を課題とすると、手段と目的がすり替わってしまいがちです。生産性を向上させるために何をすべきなのかという本質を考えて業務改革をしていくことが生き残る企業に求められる条件ではないでしょうか。

本コラムは、株式会社帝国データバンクが実施したアンケートをもとに作成しています。そのため、著作権は弊社に帰属します。
本コラムの内容を引用する場合は、以下のように出典の明記をお願いします。

出典:帝国データバンク 2020年5月  与信管理業務の在宅勤務導入に関する意識調査(第2回)

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