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  • パフォーマンスの向上に欠かせない最適な睡眠~景気のミカタ~

2021.10.15

日本人の睡眠時間は減少傾向にありますが・・・

今回の景気のミカタは、近年、注目を集めている「睡眠負債」の考え方を通じて、最適な睡眠がパフォーマンスの向上に与える影響について焦点をあてています。

注目が集まる「睡眠負債」の影響

2021年、野球のメジャーリーグで活躍した大谷翔平選手の二刀流が世界中の話題を集めました。大谷選手は、2017年オフに、ポスティングシステムで北海道日本ハムファイターズからロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム(当時)に移籍しました。

そして、2021年シーズンは開幕から打者および投手として、まさに八面六臂の活躍をみせてくれました。こうしたなか、メジャーデビュー当時からテレビ中継で大いに話題となっているのが、バックネット下に掲出されている看板広告です。日本語で書かれたこの看板は、米国で試合中から何が書かれているのかとTwitterなどで広がり、地元テレビで同社について詳しく説明されるなど、注目度が一気に高まりました。

看板の広告主は寝具類卸の西川産業(通称・東京西川)で、大谷選手とは「睡眠コンディショニングサポート契約」を締結し、快適な睡眠のアドバイスなどを行っているようです。

睡眠は人間行動の1次活動にあたり、質の良い睡眠が日中のパフォーマンスを向上させることが知られています。最近は「睡眠負債」という言葉も認知されており、睡眠不足は"マイクロスリープ(瞬間的居眠り)"など心身に深刻な影響を与えます。また、「睡眠負債」は肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病や、アルツハイマー型認知症にかかりやすくなるなど、さまざまな悪影響を及ぼすとされています。

最適な睡眠を通じたパフォーマンスの向上が重要な要素に

図表1:平均睡眠時間
総務省「社会生活基本調査」によると、2016年の平均睡眠時間は7時間37分で、40年前(8時間5分)から28分短くなっていました(日本に居住する15歳以上)。また、睡眠時間は曜日によって違いがみられ、平日は7時間27分、土曜日は7時間54分、日曜日は8時間12分となっており、平日は日曜日より45分も短いのです(図表1)。

睡眠の時間と質については、さまざまな考え方があるほか、個人差も大きいものの、快適な睡眠がより高いパフォーマンスをもたらすことは、スポーツ選手だけでなく、すべての人にかかわることです。また、先述の睡眠負債は、週末に多く睡眠時間を取っても解消できるものではないと言われています。そのため、自分に最適な日々の安定した生活サイクルを見つけることが最も重要なのかもしれません。

最適な睡眠を通じたパフォーマンス向上は企業の業績を上向かせるだけでなく、職場環境を改善させる重要な要素となるでしょう。メジャーリーグで活躍する大谷選手を応援しつつ目に入った看板広告から、改めてそうした考えを巡らせた次第です。


(情報統括部 産業情報分析課 窪田剛士)

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