会社の種類|調査報告書から学ぶビジネス教養
2023.03.10
【サマリー欄:商号】
企業の顔でもある「商号」についてです。一般的な「株式会社」の他にも会社には種類があります。何気なく使用しているかもしれませんが、きちんと意味を理解して経営の基礎知識を固めていきましょう!
会社と企業の違いについて
会社法とは
現在の会社法が施行される以前は「会社法」という名称の独立した法律はなく、「商法第二編(会社)」、「有限会社法」「商法特例法(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律)」を総称して会社法と呼んでいました。
会社の4つの種類
株主は会社に対して一定額を出資し、その出資の範囲でのみ責任を負います。この責任範囲を有限責任といいます。 また、大勢の出資者を集めることが可能な形態で、大企業はほぼ株式会社となっています。
2.合名会社
出資者は、債権者に対して連帯してすべての責任を負います。これを無限責任といいます。 無限責任社員で構成し、1 人でも設立が可能です。すべての社員が、会社の債務につき個人財産で限度なしに責任を負わなければなりません。
3.合資会社
無限責任社員と有限責任社員の各 1 人以上で構成し、無限責任社員の経営する会社に、有限責任社員が出資する形をとります。そのため合計2人以上からなる合名会社と合同会社の中間のような会社です。
4.合同会社
2006年の新会社法により、新しく設けられた会社形態です。
経営者と出資者が同一の有限責任社員で構成し、 1 人でも設立が可能です。株式会社のように所有と経営を分離しておらず、原則として社員全員の一致により会社のあり方を決定し、各社員が自ら業務執行にあたる点で、合名・合資会社と似ています。
(補足)有限会社について
会社法施行に伴い、有限会社法は廃止され、有限会社を新しく設立することができなくなりました。
ただし、会社法施行前までに存在していた有限会社については、手続きをして株式会社に変更する、もしくは「特例有限会社」として存続するのどちらかの手段をとっています。後者の場合、有限会社は有限会社法が廃止されたことから、会社法上の株式会社として存続することになりますが、株式会社では必須の決算公告の義務がないなど一部有限会社としての特性を一部残しています。
次回は、サマリー欄の「上場区分」から、上場の種類について解説していきます。
[作成者:株式会社帝国データバンク TDBカレッジ事務局]
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