金利上昇で「マイナス影響」が4割|厳選TDB調査レポート3選
2023.02.21
帝国データバンクが独自に調査を行い、定期的に「特別企画」と称し、レポートを発表しています。その中で、特に話題となったものをピックアップし、数字に焦点を当ててポイントを要約しています。短時間でトレンドを把握しましょう。
金利上昇による企業への影響アンケート
~3社に1社は「プラスマイナスゼロ」、円高による物価抑制に期待~
(2023年1月17日掲載)
今後金利が上昇した場合、自社の事業に「プラスの影響の方が大きい」と見込む企業は8.5%にとどまった一方、「マイナスの影響の方が大きい」は40.0%にのぼりました。特に『不動産』における「マイナスの影響の方が大きい」割合は全体を大幅に上回っています。また、「プラスとマイナス両方で相殺」としている企業は約3社に1社でした。円安の進行のみが背景ではない昨今の物価の高騰や、消費の落ち込み、人件費の増加などで企業を取り巻く環境は厳しさが続くなか、金利の上昇による利息負担の増加は経営にさらなる影響を及ぼす恐れがあります。
国内回帰・国産回帰に関する企業の動向調査
~日本国内の「生産能力」や「コスト競争力」が課題~
(2023月1月27日掲載)
海外調達または輸入品の利用をしている企業のうち「生産拠点などを海外から国内へ回帰・多様化や国産品への変更など対策を実施/検討している」企業は24.6%となり、対策の実施理由について、「安定的な調達」が52.7%でトップとなりました。一方で、「対策を実施/検討していない企業」は60.0%となり、そのうち「海外調達の方が安定的な調達を継続できる」ということを理由にしている企業は48.9%となりました。また、国内における人手不足を懸念する企業も多いです。国内外ともに不確実性が高まっているなか、企業はさまざまなリスクを想定したうえで自社にとって最適な調達体制を見極めることの重要性が増しています。
業績好調な中小企業の「DX」取り組み動向調査
~ 経営層の積極的な関与も重要な要素に ~
(2023月1月6日掲載)
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれる一方、「世界デジタル競争力ランキング2022」では対象63か国・地域中29位と過去最低の順位に沈むなど、日本のデジタル化は世界に大きく遅れを取っており、ビジネス分野では大企業の取り組み事例が増えつつあるが、今後は中小企業のDX推進が課題となります。DX推進の障害としては「DX を推進できる人材の不足」とする企業が54.1%ともっとも多く、国全体でデジタル人材が不足するなか、多くの企業にとってそうした人材を獲得することは困難な状況となっています。「リスキリング(産業構造変化に対する職業能力の再開発、再教育)」が注目されるなか、デジタル人材育成への支援策は今後ますます求められます。
そのほかのTDB調査レポート
そのほかのTDB調査レポートはこちら
景気動向調査モニターへのご協力のお願い
マスコミ各社や関連省庁など広く社会に発信しています調査結果は、国会審議等でも取り上げられ、政府や官公庁など政策立案にも生かされています。
景気動向調査に回答して、皆さまの声を日本経済に反映してみませんか?
景気動向調査のモニター登録はこちら
ラインナップ
[作成者:株式会社帝国データバンク TDBカレッジ事務局]