「ネット銀行」利用 新興企業で4割超|厳選TDB調査レポート3選
2023.04.18
帝国データバンクが独自に調査を行い、定期的に「特別企画」と称し、レポートを発表しています。その中で、特に話題となったものをピックアップし、数字に焦点を当ててポイントを要約しています。短時間でトレンドを把握しましょう。
ネット銀行との取引に関する企業の動向調査
~ 企業規模が小さいほど割合高く、魅力は「低コスト」 ~
(2023年3月28日掲載)
実店舗を持たず、インターネットを介した取引で金融サービスを提供する「ネット銀行(新形態の銀行)」の利用が個人および企業の間で年々拡大しています。ネット銀行と取引し
ている企業の割合を業界別にみると、『小売』は39.8%で最大となり、『不動産』(33.8%)、『サービス』(31.4%)、『農・林・水産』(30.6%)と続いています。企業年齢別にみると、スタートアップ企業などを含む「5年未満」が43.6%で最高となりました。スマホ決済の浸透や融資の受けやすさもネット銀行との取引利用促進の要因と考えられます。
物価高騰によるコスト負担増が継続するなか、低コストが強みであるネット銀行を利用する企業はますます増加するとみられます。また、今後は金融取引における高い利便性やスピード感を求める動きが加速するほか、着々と新たなニーズも出てくると考えらます。
2023年度の雇用動向に関する企業の意識調査
~ 医療・福祉業界では採用予定が8割を超える ~
(2023年3月20日掲載)
2023年度の正社員の採用状況について尋ねたところ、『採用予定がある』と考えている企業は全体で63.0%となり、2年連続で上昇しました。また、規模別に正社員の『採用予定がある』割合をみると、「大企業」は86.3%と全体を大幅に上回りました。一方で、「中小企業」は58.7%、「小規模企業」は41.8%となり、企業規模が小さいほど割合が低くなっていました。
採用において賃金など条件面で苦慮している企業も多くみられましたが、人手不足が再び高まるなかで、よりよい人材の確保が生き残りのための重要な要素になります。とりわけ中小企業においても正社員採用を「増加」させる企業が 4 社に 1 社にのぼるなど、労働市場における人材の獲得競争が一段と強まっていく可能性があります。
2023年春シーズン「テーマパーク」価格調査
~ 水族館・動物園では餌代上昇も経営圧迫 ~
(2023年3月22日掲載)
人件費や電気代、各種物価の高騰を受け、テーマパークで値上げが相次いでいます。全国の主要な遊園地や水族館、動物園など計190のテーマパークにおける、2022-23年4月時点の入場(入館)チケットの販売価格を調査した結果、約4割の70施設で値上げしたことが判明しました。背景には、エネルギーや機械部品価格といった施設管理コストの上昇に加え、動物園や水族館では高騰する餌代に対応するため価格を引き上げたケースが多くみられました。平均チケット価格が最も高額となったのは遊園地で、2023年は2211円、22年比で61円上昇しました。一方、最も価格の上昇幅が大きかったのは水族館で、22年比で128円上昇の1863円でした。動物園は平均価格が1293円、前年比72円の上昇にとどまり、遊園地や水族館に比べて低水準にとどまりました。
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