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  • 企業の「借入金利」動向調査(2023年度決算,24年5月速報値)|TDB Business View

2024.06.26

TDB Business View|旬の話題を掘り下げてお届け

企業の借入金利、半数超が前年度から「上昇」
~ 上昇幅最多は「+0.1%未満」平均借入金利3年ぶり1%台 ~

はじめに

日本銀行がマイナス金利政策の解除を決定して3ヵ月が経過した。この間、短期金利が低水準で推移する一方、国内債券市場では長期金利が11年ぶりに一時1%台まで上昇したほか、国内金融機関では預金金利の引き上げといった動きが進み、「金利のある世界」への突入が鮮明となっている。企業でも支払利息が増加するなどの影響が出始めており、5月末時点で2022-23年度(4‐3月)の決算が比較可能な約8万社の借入金利を調査した結果、半数超の約4.3万社で前年度から借入金利が「上昇」したことが判明した。借入金利の平均(2023年度・速報値)は3年ぶりに1%を超える結果となり、多くの企業経営者が金利上昇を実感するケースが増加している。

■帝国データバンクは、保有する企業データベースのうち2023年度(2023年4月-24年3月)に決算を迎えた企業財務データ(98万社・790万期収録)を対象に、企業の借入金利引き上げに対する影響度について調査・分析を行った。なお、23年度の数値は24年5月末時点で判明した22-23年度決算のうち、「無借金」を除く約8万社の企業財務データに基づく速報値
■対象は、非営利・特殊法人等を除く国内法人(全国・全業種)
■「平均値」は、各項目ともに上下各5%、計10%のトリム平均値を使用した

分析にあたっての条件は、下記の通りと定義した
【分析企業】長短借入金を含む「有利子負債」と、それに伴う「支払利息」が発生している企業
【用語定義】借入金利:有利子負債(銀行等、保険、ノンバンク、個人借入等を含む借入金、社債、CP等の総額)に対する利息の割合

調査結果

1 企業の借入金利、2023年度は半数超が「上昇」 借入金利の平均、3年ぶり1%台
2 金利上昇の割合、最も高いのは「卸売業」、「不動産業」「製造業」は低位にとどまる
3 金利上昇の企業、取引金融機関で大きな差異はみられず
4 「金利のある世界」に対する中小企業の評価は二分 「経営体力」試される局面に

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