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  • 「渋沢栄一関連企業」調査(2024年7月)|TDB Business View

2024.07.01

渋沢栄一(1840-1931年) ※
TDB Business View|旬の話題を掘り下げてお届け

新一万円札の肖像・渋沢栄一
設立に関わり現存する企業は167社

~ 売上高トップはENEOS、業歴トップは三越伊勢丹 ~

はじめに

明治時代の実業家であり、「日本資本主義の父」とも呼ばれた渋沢栄一。2021年には彼を主人公としたNHK大河ドラマ『青天を衝け』が放映され、改めてその名が知られるようになった。7月3日に発行される新一万円札の肖像に起用されるなど、没後90年以上が経過して今なお注目を集める、近代日本を代表する偉人だ。

「公益の追求」を信条とした渋沢栄一が設立や運営、あるいは出資者として関わった企業は約500社にのぼる。その他にも社会福祉や教育事業の団体を含めるとさらにその数は増える。設立から100年を超えた今も第一線で業界を牽引している企業は多く、渋沢栄一の遺産は現代においても脈々と受け継がれている。

帝国データバンクの調べでは、渋沢栄一が設立に関わった企業を母体として合併・被合併などさまざまな変遷を繰り返し、現在も事業を継続している「渋沢栄一関連企業」は167社を数えた。明治維新前後に誕生し、経済の勃興期ともいえる時代を牽引した企業は、今でも確かな存在感を示している。

■(公財)渋沢栄一記念財団情報資源センター提供のデータ(2024年6月末時点)等を参考に実施、本調査は2022年4月に続いて2回目
■『渋沢栄一伝記資料』や各企業が発行している社史などに、渋沢が設立・運営に関わったことが明確に記載されているものを基準に選定例)発起人、役員就任、株主、設立指導など
■※印の画像は、渋沢栄一記念財団が運営する「渋沢栄一フォトグラフ」(https://denkiphoto.shibusawa.or.jp/)より引用

調査結果

1.「渋沢栄一関連企業」は167社を数え、そのうち上場企業は98社で過半数を占める。売上高ではENEOS(東京都千代田区)が最も高く、1000億円以上の企業は85社にのぼった

2.業種別では製造業が49社で最も多く、次いで金融・保険業が35社。両業界で半数を占めた。その他、電気・ガス事業者や鉄道業など生活インフラに関連する業種が多数を占める

3.業歴別にみると100年を超える「老舗企業」が110社を数えた。最も業歴が古いのは1673年創業の三越伊勢丹だった

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